
移動するだけで武器が勝手に攻撃してくれて、押し寄せる敵をなぎ倒していく。そんな「ヴァンパイアサバイバーズ」のようなゲーム、一度は作ってみたいと思ったことはありませんか?実はこのジャンル、操作は移動だけなのに、プレイヤーの移動・敵の出現・当たり判定・UI・データ管理と、アクションゲームの基本がぎゅっと詰まっています。このシリーズでは、ヴァンサバ風のサバイバーゲームを、最初から最後まで一緒に作っていきたいと思います!
どんなゲームを作るの?
舞台はスライムちゃんのお菓子工房。焼きすぎたり、しけったりして失敗したお菓子たちが、工房に押し寄せてきます。
- プレイヤー(スライムちゃん)は移動するだけ。調理器具が自動で一番近い敵を攻撃する
- 工房の外から、こげたお菓子がどんどん出てきて追いかけてくる
- 倒した敵が落とす金平糖の粒を集めると、レベルアップ
- レベルアップすると3つの強化から1つを選べる(新しい調理器具・攻撃力アップ・移動速度アップなど)
- 時間がたつほど敵が増えて強くなる。10分生き残ればクリア
- 最後はWindowsのゲーム(.exe)にして、友達に配れるところまで作る
使う調理器具
| 道具 | 攻撃の仕方 | 出てくる回 |
|---|---|---|
| 計量スプーン | 一番近い敵に投げる | #4 |
| ホイッパー(泡立て器) | 自分の周りをクルクル回る | #5 |
| ストレーナー(粉ふるい) | 足元に粉をふるい落として、まわりの敵を攻撃する | #7 |
出てくる敵
| 敵 | 特徴 | 出てくる時間 |
|---|---|---|
| コゲクッキー | 遅くて弱いけど、数が多い | 0分〜 |
| ドロドロチョコ | 速い | 3分〜 |
| カチカチあめ | 硬い | 6分〜 |
このシリーズの対象
- Unityスタートガイドをひととおり読んだ人
- 特に、入力・当たり判定・プレハブ・UIの記事を読んだ人(下の「学べること」にリンクがあります)
- 動きのあるアクションゲームを作ってみたい人
スタートガイドで説明したことは、各回で「〇-〇の記事」とリンクを貼って、細かい説明は省きます。
スライム自分が主役なのはうれしいんですが、相手が焦げたクッキーって・・・



失敗したお菓子を作り直してあげるんだよ!何百個出てきても重くならない作り方を#3で覚えるからね
プロジェクトの環境
- Unityのバージョン:Unity 6.3 LTS
- テンプレート:Universal 2D(URP)
- 入力:Input System(キーボードのWASD・矢印キー、ゲームパッドのスティック)
- パッケージ:Cinemachine(#1で追加します)
このシリーズで学べること
スタートガイドの知識をゲームで使う
- 6-7 Input System:プレイヤーの移動
- 6-10 当たり判定のイベントとタグ:武器と敵、敵とプレイヤー、金平糖の取得
- 7-3 スクリプトからプレハブを生成:敵・武器・金平糖を出す
- 9-4 スクリプトからUIを更新:HP・経験値・タイマーの表示
- 6-11 時間を扱う処理:一定間隔の攻撃と、レベルアップ中の一時停止
- 12-2 アニメーション・12-4 パーティクル:歩くアニメーションと、敵を倒したときの演出
- 8-3 シーンの切り替え:タイトル → ゲーム → リザルト
- 10-2 はじめてのビルド:完成したゲームを配る
このシリーズで新しく覚えること
- Cinemachine:プレイヤーを追いかけるカメラ
- Tilemap:お菓子工房の床を作る
- 8方向のアニメーション:進む向きによって絵を切り替える
- ObjectPool:たくさんの敵や武器を、重くならずに出したり消したりする(ObjectPoolの記事)
- 一番近い敵を探す処理:自動で狙う武器の仕組み
- ScriptableObject:武器や敵のデータを、スクリプトと分けて管理する
- レベルアップの3択UIと、選んでいる間ゲームを止める方法
- ウェーブの管理:時間で敵の数と強さを変えて、難易度を調整する
目次
#1 プロジェクトの準備とスライムちゃんを動かそう
- Input Systemで、WASDやスティックでスライムちゃんを動かす
- 8方向の歩くアニメーションを、進む向きで切り替える
- Cinemachineで、カメラがスライムちゃんを追いかけるようにする
#2 お菓子工房の床を作ろう(Tilemap)
- Tilemapで、作業台とクッキングシートの床を作る
- 工房の外に出られないように、見えない壁で囲む
#3 こげたクッキーを出して追いかけさせよう(ObjectPool)
- 画面の外から、一定間隔で敵が出てくる
- 敵がスライムちゃんに向かって歩いてくる
- ObjectPoolで、何百体出しても重くならないようにする


#4 一番近い敵に計量スプーンを投げよう
- 一定間隔で計量スプーンを投げる
- 一番近い敵を探して、その方向に飛ばす
- 当たったら敵にダメージを与え、倒したら消す
#5 武器のデータをScriptableObjectで管理する
- 攻撃力・発射間隔・飛ぶ速さを、武器のデータとして作る
- データを差し替えるだけで、違う武器になるようにする
- 2つ目の武器「ホイッパー」(自分の周りを回る武器)を追加する
#6 金平糖を集めてレベルアップしよう
- 倒した敵から金平糖の粒を落とす
- 近づくと金平糖が吸い寄せられて、経験値が入る
- 経験値がたまったらレベルアップ
#7 レベルアップの3択の強化を作ろう
- レベルアップしたら、ゲームを止めて3つの強化を表示する
- 選んだ強化を反映する(ストレーナーの追加・攻撃力アップ・移動速度アップ)
- 選び終わったらゲームを再開する


#8 手応えのある演出を足そう
- 敵を殴ると白く光って、当たった向きに少しのけぞる
- 倒れるときはしぼんで消える
- レベルアップを目に留まるようにする
#9 HPゲージ・ダメージ演出・ゲームオーバー
- 敵に触れるとHPが減り、HPゲージに反映される
- ダメージを受けたときに、スライムちゃんを点滅させる
- HPが0になったらゲームオーバー
#10 時間で強くなる敵のウェーブを作ろう
- 経過時間を表示する
- 時間によって、出てくる敵の数と種類を変える
- 10分生き残ればクリア



後半は画面が焦げたお菓子だらけになりますね・・・



それがこのジャンルの気持ちいいところ!でも強すぎると遊べないから、数字の調整の仕方も一緒に考えようね
#11 タイトルとリザルトを付けて、Windowsで遊べるようにしよう
- タイトル画面とリザルト画面(生き残った時間・倒した数)を作る
- 効果音とBGMを付ける
- Windowsのゲーム(.exe)にビルドして、友達に配れる形にする
準備するもの
- Unity 6.3 LTS がインストールされたPC(1-1 Unityのインストール)
- コードエディタ:VS Code(1-3 VS Codeの導入)
- シリーズで使う素材:SurvivorsLikeAssets.zip
- スライムちゃん・敵・調理器具・床のタイル・強化アイコン・効果音とBGM・日本語フォントが入っています
- 自由に使ってOKです(素材そのものの再配布はご遠慮ください)
- あると便利:ゲームパッド(なくてもキーボードで遊べます)
ほかのシリーズ
- ペット育成ゲームの作り方(UIとデータ中心。こちらから始めるのもオススメ)
- デッキ構築カードゲームの作り方(ターン制のカードバトル)
- ターン制RPGの作り方(コマンドバトルと育成。全27回で、作る量はいちばん多めです)
- Unityスタートガイド 目次